ヨミコミ!

漫画のレビューしてます。青年漫画、BLが中心。成年漫画やアニメ感想なども。

パンティストッキングのような空の下 レビュー

あまぞん

作者の考えを押しつけられる作品は苦手だ。メッセージ性が嫌いというわけでもないが、もし訴えたいことがあるなら直截的に描かず、暗喩として物語に組み込んで欲しい。それを感じ取りたい。俺はこう思う、私はこう思う、などと声高に訴えられても、ゲンナリしてしまうだけだ。それならノンフィクションを見るよ。私が漫画で読みたいのはそういうんじゃないんだ……と思う。

この単行本も作品によってゲンナリ度は上がったり下がったりしたが、作者の考えがちらつく場面が多く、聞いてもいない自論を延々と聞かされている気分になった。

特に描き下ろしの『平成の大飢餓予告編』だよ。こういう話題を漫画で持ち出すのはどうなのか。ギャグやパロディなら苦笑で済むが、真面目に描いてるのが分かるぶんいたたまれなかった。あの見開きは、正直イタイぞ。

『渡辺くんのいる風景』という作品はまだ良かった。作品と作者の距離がうまく取れていたので読めたが、他の作品はやはり作品と作者がベッタリくっつきすぎていた。
『唯一者たち』は最たるもので、いろいろ都合よすぎ。あんまり都合いいから、実は女の子が主人公にしか見えない天使のような存在かと思ってたら(絵柄も若干違っていたので)、そんなことなかったし。

あとがきでも分かるように、なんか自分の主張する世界に浸りすぎているような。もう少し作品と自分を離してみたほうがいいのではないか。


あ、装丁はすごく良かった。ジャケ買いしたもんね。

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