ヨミコミ!

漫画のレビューしてます。青年漫画、BLが中心。成年漫画やアニメ感想なども。

三文未来の家庭訪問 庄司創 レビュー



何回も読み直してやっと噛み砕けた。

SF的な設定が飲み込みづらく、一読しただけではストーリーまで把握しきれず。
でも、一度理解できたらストーリーはラブストーリーだったりボーイミーツガールだったので、楽しめました。
ただこの理解度に達するまで何回読んだことか。読解力なさすぎ(笑)

現代、ちょっと未来、古代という時代設定のSF短編集が収録されている本作。
一話ずつレビューします。

辺獄にて
システム管理された地獄にて、苦痛のサンプルが欲しい異星人に連れ回されるお話。
……話の大部分はそうですが、時折挟まれる回想などから現実世界での主人公の想いが垣間見え
そして感動的なラスト。
「千年の牢獄から 君のおかげで 戻って来れた」っちゅーモノローグが泣かせますね。
地獄のくだりはけっこうグロテスクな描写もあり。ここの設定を理解するのに何回読んだことか(まだ言う)。

三文未来の家庭訪問
表題作。作者のデビュー作。表紙のふたりが出てきます。
「産む男」として生きる男の子と、周りから浮いてる女の子のお話。
「産む男」とか宗教団体とかの設定こそものものしい雰囲気ですが、人と人が分かり合うにはどうしたら? 家族との問題は?……などテーマは普遍的。
「産む男」のくだりを理解するまでに何回読んだことか(まだまだ言う)。

パンサラッサ連れ行く
古代生物の擬人化もの。個人的に一番好きなお話です。
異種族のかれらがとある災難に見舞われたのち新たな土地を見つける、という。
最後のシーンが良いですな。
これが古代生物の話だと気付くまでに何回読んだことか(しつこく言う)。


SF設定がたくさん出てくるのでなかなか読みづらい類のお話ではないかと思うのですが、
三話通して思うのは「分かり合えないことが前提の他者とどう関わっていくのか?」というのが描かれているんじゃないかと。
完璧に分かり合えなくても少しずつ関わろう、と模索するキャラクターたちが愛しく感じられます。

ほのぼのした絵柄ですがエグイ描写を生理的に気持ち悪く描くので、苦手な方はそこだけ注意。

うーん、SF的な下地が私にないだけなのかもしれません……再読しても分からんところは分からんし……。
でも一冊で長い事楽しめます(笑)。

では。


<庄司創の他の記事>
★最近読んだ本 レビュー★

ひとりっていいよね 山と食欲と私 1~5巻 レビュー

自称「単独登山女子」である主人公・日々野鮎美(独身・27歳)が、山に登り、景色を眺めつつ、物思いに耽りつつ、はたまたさまざまな出来事に見舞われつつ、食う。
グルメ漫画ですが、登山アイテムや山の情報なども細かく描写されています。



1巻はおにぎり食べて俳句読んだりカーボローディングにいそしんだり、遭難しかけて一人反省会をしたり。
個人的に「肉応援団」の回が好き。



2巻はおはぎを落とした先でハプニングに見舞われたりポン酢で熟考したり、霊(?)に遭遇したりちょっとトキメキがあったり。
白眉は八ヶ岳縦走ですかね。



3巻はついに山友達ができたり会社の人とレクをしたり上高地にてお腹ピーになったり。
1・2巻と比べて、外の世界のふれあいも多く描かれるようになってきました。
単独登山での体調不良は心細いな……。
また、仲良くなりそうな人とも距離感を保とうとする鮎美には共感しきり。大人(特に職場の同僚)との付き合いってこういう感じが多いかもね。



4巻はゲイカップルとババ抜きをしたり山ロスになったり…そして「山コン(登山しつつの合コン)」に参加したり。
良い出会いがあったのに冷たい鮎美。うーむ、真面目すぎるのか?
鷹桑という香ばしいキャラが登場する話が面白かった。こういう外に発信することしか興味ない奴いそう。



5巻は気分が下がる出会いがあったり登山を忘れてデブったり母親と登山に行ったり。
母親との距離感とか会話とか、あ~分かる分かるこんな感じだよね……と思いました。近いからこそイラついたりするよね。
また、人見知りゆえのコミュニケーション下手が露呈してしまう最後の話が面白かった。


食べ物の描写はもちろんですが、心理描写も注目したいところ。
モノローグは心情をベラベラ喋り倒すものではなく、鮎美の内面は多くを語らず、景色や鮎美の表情で描写しています。
日常でも起こり得る「モヤッ」としたものを「モヤッ」と描くことで、読者も「あるね~こういうこと」と共感できるはず。
登場人物に対して一歩引いた視線で描いているので、かわいい絵柄に反して描写力はかなり鋭いと思います。

登山に興味がある人もグルメ漫画好きにもおススメ!!


では。


潔癖男子!青山くん 1巻 坂本拓 レビュー

潔癖男子! 青山くん 1 (ヤングジャンプコミックス)潔癖男子! 青山くん 1 (ヤングジャンプコミックス)
(2015/01/19)
坂本 拓

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その汚い手で オレを触るな。

潔癖男子の青山くん―――。
サッカー日本代表の天才イケメン少年はプレイスタイルも「潔癖」に仕上げます。
ヘディング、タックル当然、NG。スローイン?グローブしてれば、まあOK。
こんな男子が許されていいの!?

無菌系攻撃型サッカー部コメディ、キラリとスタートです☆



一発ネタ系の漫画かと思いきや、意外ときちんと部活してました。笑
天然総受け系の主人公・青山くんの超・潔癖な生態をみんなで見守るお話です。

青山くん自体は低体温キャラ。最近こーゆー主人公多いな。
この漫画を回しているのは、熱血系男子・財前くん(かおっち)。
青山くんをいけすかないと思いつつ、やっぱり気になって色々かまってしまう。なかなか可愛いキャラです。

個人的には第4話が面白かった。お母さまだ……。

潔癖という縛りのなかで、どこまでお話を転がしていけるのか。楽しみです。

では。

セケンノハテマデ 1巻 レビュー

セケンノハテマデ(1) (モーニングKC)セケンノハテマデ(1) (モーニングKC)
(2014/03/20)
サラ イネス

商品詳細を見る


猫、野球、ロックンロール。

ノーセックス、ノードラッグ、ロックンロールはちょぼちょぼと。
わりかしリアルで史上もっとも地味なロック漫画やおら開演!



わーい、サライネスの新作きたー!!

舞台は東京。(ひっそり)メジャーデビューしたバンドメンバーが主人公。一応メインはモーちゃん(表紙でこっち向いてる彼)?

キャラは変われど、相変わらずのサライネス節。『誰も寝てはならぬ』で使ってたコマ割もそのまま、猫と野球もたっぷり出てきます。今回はバンドものということでロックバンドのネタもちょこちょこと。

いやーやっぱり面白い。何が、と聞かれても明確には答えられない(ダメやん)けど、とにかく読めばハマる。
デビューを目指す若者の物語、じゃなくて、もうすでにデビューしてて割と人気あるっていう所も良いね。やっぱりサライネスの漫画は、キャラ同士のかけあいを楽しむものなのね。

次も楽しみー。今回はキャラクターの年齢が割と低めなので、恋愛とかもある…のかな?ないかな?


では。


<サライネスの他作品のレビュー>

★誰も寝てはならぬ 10巻 レビュー★

★誰も寝てはならぬ 17巻 レビュー★

台風の日 真造圭伍 レビュー

台風の日: 真造圭伍短編集 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)台風の日: 真造圭伍短編集 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)
(2012/07/30)
真造 圭伍

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怪獣、猫、兄、宇宙人、台風、同棲、自由人
真造くんが好きな物を描きました。


二冊同時刊行の一冊。
デビュー作も含む、バラエティ豊かな短編集です。

ビール獣(←)と出会った小学生のスラップスティックコメディ『ビール獣』、ダメ男とその彼女、強盗との不思議な邂逅『FELLOWSHIP』、ネコが美少女になって俺ん家にやってきた『なんきん』、宇宙人が地球にやってきてゆるく生活している『兄、らしく。』、無職と変なオッサンの旅『スワン』、カップルが部屋を探す話『お部屋さがし』、エンドオブザワールド的な『台風の日』が収録されています。

どれも一癖も二癖もある世界観の話ですが、真造圭伍らしいゆる~い読み心地。
展開もヒネリがきいていて(ややヒネリすぎてるきらいもありますがw)、最後の一コマまで気が抜けません。

どんな変なヤツでも飄々と受け入れ、日常というほわほわした布団でくるんでしまう感じ。何だろーなーこの魅力は。


個人的には『スワン』と『台風の日』が好きです。
『スワン』は最初から最後までヘン過ぎて面白く、最後でドーンと落とされましたw
『台風の日』はやや穿った目で読んで楽しみました(オイ)。


では。



★森山中教習所 レビュー★

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